焼き飯③

また、阪神負けそう・・・・
これね、35年前の記憶が甦るねんな・・・
「常勝阪神」もイメージじゃないけど、
今年逆転優勝されるようなことがあれば、かなり悲しいね。

焼き飯シリーズ、今日で終わります。
前回のお話は「つけめん大王神宮前店」で
焼き飯をオーダーしたところまでで終わってました。

でもねぇ、出てくる焼き飯大。
ご飯粒の一粒ずつがきらきらと光ってメチャクチャ美味しそうなんですよ。
この若者の街原宿で、もしかして本格的焼き飯?
いやいやいや・・・
そんなことはあろうはずもない。

でも、ある日、私も気になって仕方がなかったので頼んでみたのです。
焼き飯大。

「焼き飯大」
とオーダーした私に対してお店の人は
「ああーーん?焼き飯ぃ?チャーハンね?」
そう、焼き飯とは大阪の呼び名、関東圏ではチャ-ハンが一般的です。
そういやぁ、関西ではお刺身をお造り、おでんを関東煮(かんとうだき)
なんて呼んだりもします。

話は戻って、私の目の前に出てきた焼き飯(大)
ラードでコーティングされたご飯粒はキラキラ。
控えめに、焼き豚のみじん切り、炒めた卵、白ねぎ、
具はたったコレだけ。
見ている限りでは味付けは塩と胡椒だけ。
コレだけの具材でいったいどれだけの味が出せるのであろう?

ひとくち食べてみた。
20年前の記憶だがこの一口の記憶は鮮明に覚えている。
独特の香ばしさ、ご飯粒の一粒一粒はパラパラではあるがしっとりとしていて、
これぞ、長年イメージしていた焼き飯。
学生時代に食べた王将のそれを上回る焼き飯。
最初の一口から最後の一口まで同じ味の焼き飯を
もう、一心不乱に掻き込んだ。
激務をこなすサラリーマンにはまさにうってつけの昼メシだった。

その日以来、すっかり「大王」の焼き飯のファンになって
(オーダーするたびに「チャーハンね?」と確認されたが・・・)
何度も昼の忙しい時間帯にこのメニューをオーダーした。

大王、お昼はメッチャ混んでいた。
どのメニューを頼んでも、7割ぐらい食べ終わると
「ここ、空きますぅ~」
大声で叫んでいたET似のおばちゃんが懐かしい。
あのおばちゃん、まだ健在なんだろうか?
いや、あれから20年、スタッフは全て変わっていることだろう。
卵の殻、玉葱の皮、にんじんのヘタ、キャベツの芯・・・
全ての食材を人間がゆうに入るであろう大きな寸胴に次々に突っ込んで、
複雑な味わいのスープが売りの「大王」・・・
東京に行くたびに行きたくて仕方がないのだが、
時間がなくて行けていない。
ネットで検索するとお店自体は健在のよう。
次回はぜひとも行ってみたいものだ。

大阪に帰ってきてからも何件もの店で焼き飯を食った。
でも、いまだに「大王」以上の焼き飯にめぐり会えていない。
具材はシンプルなものでいい。
極端な話、焼き豚がかまぼこでもいい。
ラードと塩と卵だけであの味は出せないものか?

最近は卵を先にご飯と混ぜてパラパラにする焼き飯もあるが、
あれはご飯がしまっていなくてあまり好きではない。
今の家はIH。
炒め物に適した大きな炎など望めるはずもない。
だから最近は家で焼き飯を作っていなかったのだが、
先日、息子が食べたいと言ったので久しぶりに作った。
できあがった焼き飯は「卵かけご飯の炒めたやつ」だった。
イメージとは程遠かったが息子は2人前以上の焼き飯を
「お代わりないの?」といってガツガツ食っていた。

焼き飯を求める私の旅はいつ終わるのだろう?
どなたか私に大阪の美味い焼き飯、知っていたら教えてください。