ホンマ情けない。
先日、当社で保険に加入していただいているお客様から事故の一報。
なんでも少し後ろの左車線を並走している自動車が急に右寄せして来て
自社の左側面に接触したとのこと。
少し後ろを並走していたんならたとえ双方が動いていたとしても、
被害者の心情からしたら過失割合はゼロか最悪1割を主張したいところ。
加害者も現場では「すべて自分が悪い」って謝ったらしい。
数日後、被害者に保険会社からの連絡。
進路妨害の事故なので過去の判例に基づいて7:3の過失割合が基準です。
はぁ?それって相手車が前方、こちらが後方の場合の割合でしょ。
こちらが前方の場合は注意していても避けようがないです。
だから、例え動いていたとしても被害者のゼロ主張は理解できるわな。
しかし・・・
相手保険会社の担当はあくまでも7:3スタート。
当事者にちゃんと聞いた?
「ええ、前方に車はいないことを確認した上での進路変更と言っているのでその上での判断です」
そこで当事者同士で再確認。
すると相手方・・・
「保険会社が動いている同士と言っているので・・・」
と、なにやら歯切れの悪い返答。
ははーん・・・・
こういう保険会社の担当者、たまにいる。
「今回の事故はお互いに動いていたケースだから過失割合は○:○になりますよ」
実は当事者同士は事故の状況について明確に把握していないこともある。
(まあ、その時の状況をはっきりと把握していたら事故は起こらないことも多いんだけど。。。)
そしてプロの保険会社の担当からそう言われたら
「ああ、相手にも過失はあるんだな。。」と・・・
これね、非常に危険なんです。
今回の相手車両、実は車両保険に加入しているんです。
車両保険に加入していたら過失割合なんかいくらでも一緒なんです。
(細かい部分は例外あり)
だって、基本的には自分の保険で修理代がおりてくるんだから。
ごねて1割、2割の過失割合を勝ち取ってもなんの得にもならないんです。
(免責の分は別)
なら誰が得するかというと・・・
これは、何を隠そう保険会社。
例えばごねて2割の過失割合を勝ち取ったら
相手の車両の8割の修理代を支払うだけ。
自車の車両の修理代の8割を負担するだけ。
つまりは双方の修理代の2割が助かるわけです。
だから、間違っているかどうかなんて関係なく、
平気で事実を捻じ曲げる担当者はいっぱいいます。
だって、事故の時の事実なんか当事者同士しか分からないことで、
それを証明することは誰にも出来ないことだから。
ちなみに信号無視の事故でもなぜか、50:50で賠償されるケースもあります。
自分の会社の支払い前を少なくすることが正義。
それが正しいことと洗脳されているというか信じ込んでいるんですな。
数年前までは搭乗者傷害の日数払いを適用するだけで「要注意代理店」というレッテルを貼られましたから(笑)
事故報告をしても「搭乗者傷害はねぇ・・・」って保険会社の担当に請求を遠まわしに拒否られてました。
だから、今では「部位症状別払い」とか「一時金払い」とかになっているでしょ?
日数払いを請求していない加入者も当時は沢山おったんとちゃうかな?
こんなん、3年ぐらい前の不払い騒動なんかよりももっとひどい不払いですよ。
それが現代のコンプライアンスの時代になると、むしろ積極的に搭乗者傷害の請求を促進してくる。
ま、部位症状別になっているから支払い金額は激減しているけどね(苦笑)
話は戻って今回の事故、人身事故扱いになりました。
大きなケガじゃないから加害者のことを慮って我慢してたのに、
そんなことされるんならケガの保証もしてもらおうって。。。
保険会社は痛くも痒くもありません。
だって、傷害なら120万円までは強制賠償保険で下りてきますから。。。
哀れなのは被害者と加害者の双方。
加害者はもしかしたら罰金、行政処分、免停。
今回は通販系保険会社ではなくて国内損保の話。
いまだにこういう担当者がいるって思わんかったわ
怖いでしょ?
これが皆さんの加入している保険の事実。
過失割合が出てもこんなことにならない方法はいくらでもあるんだけど、
今回はお客様が遠方なのでどうすることも出来ません。
ま、それでも多分なんとかせんとアカンねんけどな・・・
続く・・・