朝から奈良の生駒までフォルクスワーゲンビートルの買取に行った。
生駒でのアポイントは午前8時。
電車に乗っている時間は地下鉄御堂筋線難波まで約25分。
難波から近鉄生駒まで20分の合計45分だが、
家からなかもず駅までは歩いて30分。
うまくタクシーが捕まれば良いが、この辺はなぜかタクシーが少ない。
バスの本数も少ない。
徒歩でなかもず駅に向かうという前提なら
逆算すると遅くとも6時半には家を出なければならない。
7時過ぎにはなかもず駅について、ホームに向かう階段を降りていくと
1番線にも2番戦にも電車は止まっているのに
ホームにはなぜか次の電車待ちの人、人、人。
ああ、そうだ、地下鉄に乗ってる間の数十分、
せめて座って通勤してつかの間の休息を取るのですね。
僕は難波までの25分の道のりなので、
その人たちを横目に発車寸前の電車に乗った。
女性専用車両に乗らないように気をつけて、
なるべく空いている車両を選んで乗ったものの
そこはやはり朝のラッシュの時間帯。
女性専用車両でなくとも、たくさんの女性が乗っているのです。
肩や腕が少しでも触れると気になるんです。
「キャーッ!!この人、痴漢ですぅ~」
叫ばれたらどうしよう?
と、いつもの想像をしながら本を読んでたらいつの間にか難波。
途中の駅のベンチでもそうやったけど、
難波の駅のベンチにもたくさんの人が座っている。
この人たちは何をしているんだろう?
待ち合わせ?
休憩?
おそらくそのうちのどちらかであろう。
近鉄のホームに着いた。
乗り合わせが悪く、生駒まで先着の電車が10数分後だった。
この時点で遅刻確定。
もう少し早く出ればよかった。
近鉄電車に乗った。
運良く座れた。
久しぶりに乗る近鉄電車はわくわくした。
正面にたっている女性は背が高くてスポーティでシュッとしていた。
すごく格好よかった。
「この人と再び会う事は一生ないのだろう」
と思うと、思い切って声をかけようかと思ったけど、
気持ち悪がられるに決まっているのでやめた。
どうせ、僕自身も数時間で忘れることだろう。
ちょっと話はそれるけど、昔これに似た経験があった。
20年前、尼崎のスポーツクラブですごく格好の良い女性を見た。
身長は175cmぐらい、肩は張っていてプールサイドを歩く姿がとても格好よかった。
印象に残ったとは言え、その女性のことも数日で忘れていた。
数年後、旅行でマレーシアに行った。
すると、その女性はやはりマレーシアのホテルのプールサイドを歩いていた。
身長と肩の張り具合の印象が強かったので良く覚えていた。
思い切って声を掛けてみた。
「尼崎の○○に行ってたでしょ?」
その女性、まさかマレーシアで自分のことを知っている人間がいるとは思わなかったのだろう。
いたく感動してくれて、旅行の間に友達になった。
高校の時、いつも通うJRの上野芝駅。
すごく綺麗なOLのお姉さんがいた。
この人も背が高くてきりっとした顔立ちの人だった。
毎日会うので話したことはなかったけど印象に残っていた。
10数年後、いつも行く料理屋さんでその女性に遭遇した。
酔っ払っていたので思い切って話しかけた。
その女性は30半ばを過ぎていたが、顔立ちは昔の面影を残していた。
「昔、上野芝駅を利用していませんでしたか?」
女性はビックリしていた。
「高校生の頃、あこがれていたんですよ」
そういうと、女性はゲラゲラ笑っていたが、
そのお店では楽しく一緒に過ごせた。
別にオチはないんだけど、
人間、どこでどういう人にめぐり会うかは分かりません。
出会いは大切にしましょう。
でも、思い切って声を掛けるんなら、
怖がられないようにシチュエーションを考えて声を掛けましょう。