眠たい目をこすって家の玄関を出る。
キーレスが壊れているオペルのドアをキーで開け、
イグニッションにキーを差込み、セルを回す。
ウイイイイン、ウイイイイン・・・・・
ん?あれ?ガス欠?
いや、ガソリンは入っている。
ウイイイイン、ウイイイイン・・・・・
あらら、エンジンがかからない。
思えばこのオペルもすでに走行14万キロ。
そろそろ寿命なのか・・・・
いやいや、電気系統か燃料系統の部品交換で直るはず。
でも、そのどちらでもおそらく修理代は10万を超えるはず。
修理しようか?それとももう解体か・・・・?
車検は来年の4月まで。
今、解体すれば重量税、自動車税は月割りで、
強制賠償保険は短期率で戻ってくる。
やっぱり解体か・・・・・?
しばし、車体を眺める。
半年ほど乗ったが、別に愛着を感じたわけでもなかった。
高速を走ると天井はガタピシ音を立てるし、
メーターパネル内のランプは何かしらいつも点灯しているし・・・
別に愛着を感じているわけではなかった。
でも、こうしてまだまだ頑張りたそうな車体を眺めていると
解体するのはすごく可愛そうに思えてくる。
どうだろう?
ここで修理したとして次の車検、
機嫌よくお金をかけて受検できるだろうか?
お金をかけて2年間、乗っていくことが出来るだろうか?
仕事柄、営業で使うため、色んなところへ行く。
たとえ、代車で提供させていただいたとしても
安心してお客様に乗っていただけるとは思えないので
こちらも「はい、どうぞ」貸すわけには行かない。
そうなるとやはり解体しか道はないのか・・・・?
でも、やっぱりかわいそう。
古い設計といえども、出来ることなら、
天寿をまっとうさせてあげたい。
別に愛着を感じているわではなかった。
でも、なんか・・・・
こんなこと書いてると、泣きそうやんけ