再認識

一昨日の晩、社長をお見舞いに行ったうちの家族が
その帰りにお店に寄ったので「食事をしに行こう」ということになった。
「どこに行こうか?」
「何が食べたい?」
という問いかけに対して、
いつもの・・・
「何でもいい・・・」
ん?「何でもいい」?
「何でもいい」ってなんじゃい
俺らの子供の頃はな、外食なんて言うとそれはお祭りみたいなもんで、
ほんまにほんまにうれしかったんやぞ。
それを当たり前のように・・・

というような話はさておいて、訪れたのは堺では超人気のチャンポン屋さん。
この店はチャンポンもうまいけど新鮮なお刺身や揚げ物などがうまい。
子供から大人までみんな楽しめるんだけど、夜は大人たちでいっぱい。
念のために予約を入れる。
「○○ですけど今から4人行けますか?」
はい、大丈夫です。
ほんまに大丈夫?
カウンターやったらいややな・・・
一抹の不安を感じながら行くも、車で店の前を通ると奥のテーブルは空いている。
「ああ、予約しておいて良かった」
駐車場に車を入れてお店に入ると・・・
奥のテーブルは3人の男の人が座っている。
おまけに僕の前には7人のグループ。
「あのー予約していた○○ですが・・・」
え?という感じでママさんがこっちを見て慌てて7人組をカウンターに詰めて、むりやり4人分の席をカウンターに作る。
カウンターがイヤって言うわけじゃないけど、
この雰囲気で子供と一緒に食事をするわけにはいかない。
「ごめん、またにするわ」
ママさん、申し訳なさそうに困った顔をして僕たちを見送る。

お腹へったな・・・
さて、どこに行こう。
時間は9時。
子供たちは翌日学校。
あれやこれやと迷っている時間もないので道中にあるこれも人気の焼き鳥屋さんに目標を定める。
さっきの轍を踏まないように今度は駐車場に車を入れる前に先にお店に確認をとる。
「ああ、テーブル大丈夫ですよ」
子供たちと嫁を先にお店に入れて駐車場に車を止めている最中にみんなが車のところに来る。
「カウンターしかないねんて」
うーん・・・この店も家族連れでカウンターはきつい。
お店を後にして再び車に乗る。

さて、どこに行こう?
時間も遅いのであれこれと迷っている時間はない。
「ああ、そうだ!あのお寿司屋さんすぐ近くやな」
と思いついたのはこれも昔有名だったお寿司屋さん。
ここはテーブル席はないんだけど、あまり飲み屋飲み屋してないし子供おっても大丈夫やろう。
ここでも子供と嫁さんを先にお店に入れて僕は車を駐車場に入れる。
あれ?駐車場どこやったっけ?
確かこの辺と思ったけど・・・・・・?
見つからないので携帯でお店に入っている嫁さんにTEL。
嫁さんの問いに対して帰ってきたマスターの答え、
「駐車場?そんなもんないで」
仕方がないのでちょっとはなれたところに車を止めて僕もお店に入る。
僕だけちょっと遅れてお店に入ったのだけど、嫁も子供も何もオーダーしていない。
その理由はすぐに分かった。
カウンターのショーケースに並んでいるネタはバシバシで回転寿司よりも不味そうな見た目。
おまけにやる気のなさそうなマスター。
これでは「何にぎろ?」と言われてもオーダーできるはずもない。
他のお客もなく、この店に入ったことを思いっきり後悔した。
貴重な家族との時間が台無しになったような気がした。
それでも何品か頼んだ。
案の定・・・回転寿司よりも激しく不味かった。
客の入りがないのも頷けた。
寿司屋なのに不味いお寿司、そして愛想のかけらもないマスター。
あの人気店が・・・

多分分かってないのは本人だけ。
いや、わかってるんやろうけど、何も出来ないって言い訳しているんやと思う。
もしかしてすでにやる気がなくなっているのか・・・?

ショックだった。
いろんなこと考えていると急に声が出なくなった。
突然喋ることが出来なくなった。
こんなこと生まれて初めてだったけど、喋ろうとすると気分が悪くなった。
この状態がしばらく続いた。

流行っている店、そうでない店、それぞれ理由がある。
おととい3軒のお店に導かれたのは偶然じゃないと思う。
なんかすごい出来事やった。