夕方、お店の前を一人のおばちゃんが自転車で通っていた。
当社の前の道路は人通りが多いのでさして気にもしていなかったが、
おばちゃんが通り過ぎたあとふっと後ろを振り向くと、
そのおばちゃんは当社の展示場内に入っていた。
「何かお探しですか?」と声を掛けると
「小さい車が欲しいのよ」と答えるおばちゃん。
自転車に乗っていたので、近所の人だろうと思い、
「お近くの方ですか?」
「そう、この通り沿い」
あれ?どこかで見たことのある人かな?
「もしかして○○○店さんですか?」
かなり曖昧な記憶だったけどそう尋ねると、おばちゃんはビックリして
「私のこと知ってるの?」
はい、そりゃぁ、良く存じ上げてます。
なんせご近所さん、僕は○○○店さんの前の道を毎日通ってます。
すると突然・・・
「主人が先月の16日に亡くなったので車が必要なのよ」
え・・・?(しばし絶句)
付き合いもなく、言葉を交わしたこともない人だったけど、
しょっちゅう顔を合わせていたご主人。
会えば挨拶をする程度だったけど、あんなに元気そうだったのに・・・
3ヶ月前に入院してそのまま亡くなったらしい。
なんか・・・ね、一気に落ち込んだ。
あんなに元気そうだった、いや、むしろ怖いぐらいの気迫のある人だったのに・・・
聞くと癌だったとか・・・
やっぱり病院は早めに行かないとあかんね。
「ここ1年半ほど車に乗っていないんだけど、ないと便利が悪いからね」
おばちゃんは一人で生きていかないとアカンのです。
だから車が必要なんです。
おばちゃんのカーライフは僕が全部サポートしよう!!
万が一の事故でもなんでも僕がサポートしよう。
まだ、買っていただいてもないのに勝手に心に決めたのでした。