若い人に気付かされたのです。

昨日は飲みに行っていた。
それは15年来のお客様。
彼が19歳の時からお付き合いさせていただき、はや15年。
ピュアすぎて、ちょっとやんちゃさんな若者で、
長年、お付き合いしていると色々な波乱もあった。

若い時は色んな仕事をしていたけど、
20代前半に携わった不動産の仕事が肌にあったのか、
彼は著しい成長を遂げた。

そんな彼が昨日初めて飲みに誘ってくれた。
お互い仕事が終わって待ち合わせ場所の彼が設立した会社に向かった。
美容室のような彼の事務所に一歩足を踏み入れた時、
なんだか涙が出そうになった。

あのやんちゃな○○君が良くぞここまで・・・

彼は自分の夢をこの若さで実現したのだった。

いつもの串かつ屋さんで酒を酌み交わし、色んな話をした。
お客様と販売店という関係でなく、昔からの友達のようにいっぱい話しをした。

思えば今までたくさんの話をしてきたけど、お酒を飲みながら話すのはこれが初めて。
お互い杯を重ねていくうちに自分の半生を話し出した。

でも、彼の人生はハンパではなかった。
小学校の時に両親が離婚。
中学2年の時に先輩に誘われてアルバイト感覚で行った先がタコ部屋で
中学2年の途中から3年生の終わりまで学校に通ってないことを聞いた。
逃げようと思えば逃げられたのだが、
なんだか知らないけどやり遂げようと思ったこと、
中学校の終わりになって大阪に帰ってきて、
今度はたった一人の両親であるお父さんが亡くなった事。
まさに彼は15歳までに普通の人間が80年生きても体験しない苦労を味わった事。

ああ、なるほど・・・
だから、彼は純粋すぎるほど純粋なのだ。
やりたいと思ったことはやれるまで頑張る。
失いたくないと思ったものは命がけで守る。
手に入れたいものは何とか頑張って手に入れる。

明確に目標をもって、それに対して実際に計画を立てて本気で動いていく。

彼と話していると、自分がいかに無計画で、頑張ってるつもりになって、
努力しているつもりになって、何でも分かっているつもりになって、
小さな事に動揺して、実際には目標も明確ではないことに気が付いた。
ただ、やみ雲に働いてきただけだった。
ただ、がむしゃらに動いてきただけだった。
結局中途半端で何もかもが終わっていた。
そして知らないうちに年をとった。

でも、昨日彼と飲みに行ったおかげでそのことに気が付いた。
今からでも十分に間に合う。
今からでも多分、遅くはない。
だらだらと動いてきた感覚は頭にも体にも染み付いているのだろうが、
それでも、話が出来てパワーをもらったおかげで力がみなぎってくる感じがする。

彼はこれからもどんどん成長するだろう。
それが僕にとっては楽しみで仕方がない。
勝ち負けじゃないけど、僕も頑張ろう。
もっと目標を明確にして実際に計画を立てて動いていこう。

そうすれば、失敗を繰り返しながらも達成は近づいてくる。
いや、実際に達成できると思う。

「ホームレス中学生」よりももしかしたら波乱万丈な彼の人生、
目標に向かって一心不乱に動いていくであろう彼のこれからの人生、
それは10歳以上年上の僕にとって、すごく刺激を与えてくれた。

本当にありがとう。
すっごく楽しかった。
おかげで二日酔い
でも、これからもたまにはお付き合いしてね。