思えば20年・・・

まあ、僕もこの業界、かなりベテランになってしまったのです。
もうすでに20年・・・・
20年選手っていうのもすごいもんです。
野球で言ったら清原とかそのあたりの超ベテランになってしまうのです。
20年経って中古車屋としてどんな進化をしたんだろう?

この業界になぜ入ったのかというと、タイミングです。
それまでの仕事がショッピングセンターや店舗を作る会社だったので
自分が商売に携わりたかったのと、うちの親(当社の社長)の体調不良で
「よし、そんなら自分がやってやろう」という感じで
かなり意気込んでこの業界に入ってきたのです。

20年前のこの業界、とんでもない業界でした。
メーターダウンの商品も多かったし、
業者同士の化かし合いは当たり前、
車自体の精度も低いせいか、すぐに壊れたりしました。
31のシーマやV8のクラウンなんかも良くつぶれました。
ベンツなんかは壊れる車の代名詞でした。
あの時のイメージが強いのか、僕なんかは今でも
「ドイツの車は信頼性が高い」とは思いません。

当時は怒鳴り込まれたり、呼び出されたりのトラブルも多かったです。
「何でこんな業界にいるんだろう?」
悩んだこともしょっちゅうでした。

仕入れた車の車歴を明確にするためにディーラーに問い合わせすると
返品を余儀なくされる車もたくさんありました。
そのことを同業者に相談すると
「調べるから悪いねん」
そんなことを平気で言う業界でした。

当時はブローカーという人たちも多く存在して
彼らも外部スタッフとしてはお客さんを連れてきてくれたり
商材を持ってきてくれたりと、貴重な外部スタッフでした。
儲け話もたくさん持ってきてくれたけど、
その逆の話もたくさんありました。
今は買い取り専門店やネットなどがあって彼らの存在価値は薄れました。

思えばこの20年、業界はどんな進化を遂げたんだろう?
「安心と信頼」
これをスローガンにして来た業界はどれだけ信頼を勝ち取ったのだろう?
はたまた、自分自身はどんな進化を遂げたんだろう?

20年間、「安くてよい品が必ず売れる」とがむしゃらにやってきたけど
大した進歩は遂げられなかった。
尊敬している業界の先輩でさえ
「もう、小売は儲からんで」
と、このビジネスモデルの終焉を告げるような発言をする。

たしかにネットの出現によって「楽して儲かる」は少なくなった。
「付き合い」で売れる時代は終わった。
これからが本当の勝負だと思う。
消費者が本当に欲しい本物の情報を得れるようになった今が正しいのだと思う。

保守的な思いっきりベタな活動をずっと続けてきたのだけれど
賛同してくれる人も多くなった。
ブログなどというものが出来て自分の考え方を世間の人に
理解してもらえる機会も与えてもらった。

もっと頑張らないとあかん。
いつの間にかトシを取ってしまったけど
まだ必要としてくれる人がいるうちは頑張ろう。

でもトシを取るとねぇ・・・・
「センス悪いよ」
最近たまに言われます。