集金

2007年02月22日

先日、お客様が交通事故に遭われた。
当事者同士の話し合いの結果、相手方が保険を使わずに、
当社のお客様の車を自費で修理することになった。

「修理代、相手方が直接払うって言ってるから見積書出しといて」
ということで見積書を作成し、相手方に直接、送付した。
保険会社との修理金額交渉は比較的事務的に進んでいくのだが、
当事者との直接の金額交渉というのは少々厄介だ。
なぜなら過失割合100:0の場合ならともかく
双方が少しでも動いていると、全額賠償を認めるのは
感情的には納得の行かないものがあるからだ。

ただ、今回の場合、修理金額も比較的少なく、
相手も車を運転する仕事だったので
人身事故などのややこしい話をするよりは
物損の全額賠償をすることで話はまとまった。

金額の協定もなんとか完了し、修理も完了して
あとは振込みを待つのみ。
利益は少なかったけど、話は丸く収まったので
今回はこれでよしとしよう。

でも、請求書を送って数日経っても振込みがない。
ちょっと嫌な予感がしていたけど、
月曜日にやっと相手方からお電話を頂いた。
この方は岡山にお住まいの長距離トラックの運転手さん。
話を聞くとずっとトラックに乗っているので
銀行の営業時間中は振込みに行く間がないらしい。
そういえば大きなトラックを銀行の前にドンと止めて
振込みに行くわけには行かないもんね。

そこで相手の人から
「今日、名古屋まで走る際に大阪を通るから集金に来て」
というご要望。
ん?岡山から名古屋?それってもしかして名神高速?
名神高速吹田までなら当社から1時間近くの道のり。
でも、話を聞くと西名阪自動車道を通るから
松原近辺まで来て欲しいとの事。

分かりました。
松原なら30分で行けるから行きましょう。
松原の高速を降りたところまでこちらから行く旨を伝えた。
すると・・・・
「いや、高速は降りられないんです、
デジタコで管理されているから」
最近のトラック、GPSでどこにいるかまで会社に把握され
デジタコ?という機械でアイドリング時間まで管理されるらしい。
分かりました
それなら西名阪の入り口近辺まで行きましょう。

大体の時間を約束し、
相手方が大阪府内に入ったところで電話を頂くようにして
僕はその電話を待って出かけるようにした。

電話がかかってきた。
「大阪府内に入りました。
すいませんがデジタコの関係で長時間は待てないんで・・・・」
分かりました
お待たせしないよう、僕が先に行って待ってましょう。

松原料金所まで片道30分の道のり、
普通に考えたら余裕で到着の筈が・・・
お店を出た途端に、道路は渋滞。
これでは、相手を待たせてしまう。
よし、もったいないけど阪和道美原北インターから高速に乗ろう。

高速に乗ったおかげで何とか相手より先に松原料金所に到着。
相手に待ってもらう事がなかったので、ホッと、一安心
ハザードを点けて、交通の妨げにならないよう路肩に車を寄せる。

しかし、しばらく待てど、相手の人はなかなか来ない。
仕方がないので、こちらが先に到着してる旨を電話する。
「今、どのあたりですか?」
「えーっと・・・今、阿波座です。」
(え・・・・?阿波座・・・?なら、まだ20分以上かかるやん)
これなら慌てて高速に乗ることはなかったけど、
それでも相手さんを待たせるよりはいいので
しばらくそこで待つことにした。

20分ほどして僕の車の後ろに1台のトラックが停まった。
「すいません、遅くなって。今回は色々とありがとうございました。
修理代も安くしてもらって助かりました」
いえいえ、いいんです、この一言で僕も苦労を忘れます。

無事集金を終え、ここからは降りられないので
松原インターから西名阪道に入って
次の藤井寺インターで降りることにする。
藤井寺インターまではものの5分ほど。
あっという間に出口があって、そこから降りると、
反対車線に入り口が・・・・
(よし、時間がないので帰りも高速を使おう)

経費倒れになるけど、時間は貴重。
ぐるっとUターンして、藤井寺の入り口から再び高速に入る。

ここからなら会社までは30分と少し。
後の予定を頭の中で駆け巡らせながら高速を走る。

5分ほど走ると阪和道・・・・のはずが・・・・・・?
しばらく走っても阪和道の案内看板が見えてこない。
それどころか、周りの景色は田園風景。

ん?んんん?

目に入った案内看板。
柏原○○km
名古屋○○km

も、もしかして・・・・?

・・・・・
・・・・・・・・・

ノ、Noォォォォォォォォーーーッ

堺に帰るはずが、なんと逆向いて走っていたのだった。
もう、落胆という言葉では表せないほど落ち込んで
次の柏原出口までがなんと遠く感じたことか・・・・

柏原出口で降りて再びUターン。
何度も何度も「大阪」という文字を確かめて
帰路に着いたのでした。