待ちに待った日

2007年07月28日

今日は愛知までレガシィツーリングワゴン3.0RSPECBの納車に行った。
今回の納車はかなりワクワク、ドキドキした。
納車まで現車を見ていただいていないのはいつものことだが、
今回はいつもと違って特別な事情があった。

3月に納車させていただいたお客様のレガシィが、
奥様が運転されている時に不幸にも事故に遭われて、全損に近い状態になり、
その代わりに納めさせていただいたレガシィだったからだ。

何度か戴いたメールやコメントからは、
今回の事故でご夫婦が失意のどん底の状態にあることを感じさせられた。
ご主人から戴いたメールには「車よりも最愛の奥様が無事であったこと」への安堵感、
奥様から戴いた直筆のお手紙には「ご主人の大切なものを失ってしまったこと」への後悔、
このご夫婦のお互いに対しての思いやりが痛いほど感じさせられた。

だから、必死で車を探した。
いつも必死で車を探すけど、今回は特別な思い入れがあった。
そして、ラッキーにも要望どおりの車があった。

車の写真をネットを通じてで見ていただいた。
「YOSHIさんがオススメなら・・・・」ということで決めていただいた。
納車までの約2週間。
毎日、車を見た。
些細なことでも失望させる要因があるなら事前に改善するべく、毎日チェックした。
店長と、とさしんと、僕、3人で試走した。
いつものようにディーラーにで12ヶ月点検を施工し、アライメント調整も行った。

そして、本日の納車・・・
昨日はなかなか寝付けなかったけど6時前に目が覚めた。
お店に出勤して再度レガシィを見た。
アフターパーツもたくさん付いていて、見れば見るほど惚れこむ車だった。
このレガシィなら絶対にご主人と奥様の今回の失意を取り戻せると感じた。

阪和道の堺インターから高速に乗った。
愛知県のお客様の御自宅までは約250KMの道のり。
「何とか早く届けたい」と、はやる気持ちが右足のアクセルペダルを踏み込まそうとしたが、
そこは何とか心を落ち着かせて名古屋の陸運局に向かった。

そんなに飛ばしたわけではなかったが、
K2ギアのフロントパイプ、リヤパイプを纏ったレガシィのサウンドは
名阪国道と伊勢湾岸道の高速運転の楽しさを堪能させてくれた。

2時前に名義変更を終えた。
そこからお客様のご自宅へは小一時間。
目的地が近付いてくるにしたがって気持ちは高ぶってきた。
携帯用ナビの「残り〇〇KM」の表示がなかなか減らなくてもどかしい。

ようやくお客様のご自宅に到着した。
エキゾーストがちょっと大きいのでインターホンを鳴らすことなく、奥様が出てきてくれた。
奥様の笑顔を見ると長距離運転の疲れは吹き飛んだ。

積み込んであるノーマルパーツを降ろした後、
今回の事故のことや、レガシィに対する思い入れを聞かせていただいた。

久しぶりにいい仕事が出来た(様な気がする)
こんなに喜んでいたかけると中古車屋冥利に尽きる。
でも、120KM/H超の時、スペーサーのせいでハンドルにブレが出るのには
納車当日のこの日まで気付かなかった。
この点がマイナス30点。
すいません、この点、気になったらフロントスペーサー、取り外してください

帰りは電車なので奥様が駅まで送ってくださった。
お別れの挨拶をして改札を通り抜けたとき、
今回の経緯とご主人と奥様のお手紙の内容が思い出されて
胸が一杯になり、涙が出そうになった。

でも、名鉄の電車の中でなんとなく幸せな気分になった。
それは一つの仕事を終えた充実感もさることながら、
このご夫婦のお互いに対する思いやりと、強い愛情が感じられた仕事だったからだ。

名古屋駅に着いた。近鉄特急に乗って大阪に帰ろうとしたが、
なぜか直近の電車が満席なのと、30分後の電車に乗っても
そこからさらに、2時間半かかるので新幹線のホームに向かった。

新幹線のチケット売り場は人でごった返していた。
事情は場内を流れるアナウンスですぐに把握できた。
「静岡-浜松間で停電のため下りは運休中」
また、涙が出そうになった。
それでも、新幹線が動き出したので何とか大阪に帰ってきた。

会社に帰ってから、今回の件で感じたことについて小ミーティングをした。
仕事には「心」が必要であることをスタッフに強く伝えた。
車を気に入っていただいたことも嬉しかったけど、
ご夫婦のお互いへの愛情が感じられたことはもっと嬉しかった。

僕もこういう素敵な夫婦になりたいです。