人身事故2

久しぶりに北海道のお客様にご成約いただいた。
ご来店されたわけでなく、ネット通販でのご成約。
通販は特に緊張する。
だって、現車を見ることなく、購入されるわけですから。
納車のときに初めて車をご覧になって、
ガッカリさせるわけには行かないもの。
お客様のお顔を拝見することは叶わないのだけれど、
とにかく喜んでいただける様、精一杯やろう。

さて、今日は人身事故の続きです。
前回は、路地から自転車が飛び出してきて不幸にも接触。
自転車を運転されていた人が怪我をされ、
人身事故扱いになるかどうかは、少し様子を見て・・・
というところまで書きました。

軽傷の場合、人身事故扱いになるのなら示談出来る方が
被害者(この場合怪我をした人)、加害者双方にとって
示談できるほうがいい場合があります。
それはなぜか?
お互いにメリットがない場合が多いからです。

まず、車の運転手の立場から考えてみましょう。
人身事故扱いになると、事故の費用は保険金から出ます。
怪我のお金はもちろん、自転車の修理代は
過失割合に応じて任意保険から支払われます。
ところが、罰金、累積点数の罰則が来ます。
罰金は最低でも12万、点数は最低でも4点。
これはかなり重いです。
ましてや、自らの不注意で起こした事故ならともかく、
半ば、相手から突っ込んできたような事故で
罰金、点数の罰則が課せられるのは納得いきません。

また、過失割合に応じて相手の自転車及び携行品についても
賠償義務が発生します。
自転車、バッグ、洋服など総額10万円ぐらいのものでも
過失が6割になった場合は6万円弁償しなければなりません。
任意保険と言うのはここが曲者で、
6万円でも保険金からの支払いを発生させたが最後、
次年度の更新から3等級のダウンを余儀なくされます。
「今12等級やから3等級ぐらい、いいや」
じつはこれは大きな間違い。
6万円の支払いをしなければ次年度更新時の等級は13等級。
でも、支払いを発生させれば更新時の等級は9等級。
実に4等級の差が発生します。
1年だけのものならいいのですが、割引の最終等級(20等級)に達するまで
実に11年間も4等級の差額を支払い続けなくてはなりません。
これ、加入の内容によって異なりますが、莫大な金額です。
たった6万円支払いを起こしただけで何十万も保険料として
跳ね返ってくるのです。

次に自分の車です。
みたところ、我慢できそうなキズに見えるのですが、
罰金も点数も取られることですし、
やっぱり、我慢することもないので、
この際、相手方には気の毒だけど、修理代を請求させてもらいましょう。
ということで知り合いの車屋に出かけます。

パッと見は分かりにくかった傷も、良く見ると
バンパー、フェンダー、ヘッドライト、ウインカー、ホイールに
少しずつ、キズがついています。
数日後、車屋から見積もりが来ました。
その額、なんと25万円。
バンパー以外は直さなくても我慢できるかと言えば、そうですが、
いざ、見積もり書を見ると、相手に対しては気の毒だけど、
なんだか、自分自身も被害者になったような気持ちになります。
おまけに相手は自転車。
保険などに入っていようはずもありません。
結局のところ、この部分の請求は自身で起こさなくてはならないのです。

運転手側の負担金額を整理して見ましょう。
罰金-12万円以上。
保険料差額-ン十万。
点数-4点以上。
自社の修理代-25万(但し、この部分は車両保険に入っていれば
保険金で支払われます)

次に怪我をした方の立場から考えましょう。
と、このまま行きたいところですが、
長くなって来たので、つづく・・・・・