のりポンとの辛い別れ、そして出会い、そして・・・②

奈良県いうてもね、宇陀って言って吉野の手前のとこやから結構遠い。

堺市から1時間ちょっとかかって奈良県動物愛護センターに着いた。

そして初めての対面。

ウーンと写真で見た通り。

何という犬種の何やろう?

なんちゃらテリア系?いやいやハスキー系?それとも秋田犬系?

何にも似てる感じもするし、何にも似ていない感じもする。

体重は40キロ位と言われればそんな感じやけど6歳という感じはしない。

10歳ぐらいにも感じる。

ただ、ここのセンターに来た頃の写真を見たらやはり6歳ぐらいか?

それとも写真は加工?(笑)

僕らの姿を見ても無反応。

ボーっとしてる。

尻尾を振ることもなければ、お座りやお手をする事も無い。

おもちゃで遊ぶらしいけど僕らの前ではそぶりも見せない。

餌を差し出せばちょっと食べる。

散歩も嫌がることなくしているけど、喜んでいる感じでもない。

・・・・・・なんか人に飼われることを拒んでるんじゃない?

ここの愛護センターの環境は素晴らしい。

自然もあるし、ドッグランもある。

愛情を注いでくれるスタッフもたくさんいる。

こんなに機嫌よく椅子(体重計か?)にも座っている。

はたして、うちが引き取ってこの犬に幸せが訪れるのだろうか?

ぶっちゃけ、センターの職員の方に聞いてみる。

「目一杯、愛情注いでくれる家族が欲しいんですよ」

それに古株には出て行ってもらわないと新しい子の請け入れが出来ないと。

この犬はここの施設に来てから1年。

その間に譲渡の申し出が一度あったそうだが、遠吠えで近所迷惑と言うことで戻って来たらしい。

1年引取手のない犬・・・

見るからに難しそうなこの大きな犬が私たち初老夫婦に飼えるだろうか?

もしかしたら僕らよりもふさわしい飼い主さんが居るんじゃないか?

ということを気にかけながらも、申し出をして引き取りに行きました。

晴れてシュワルツェは私たちの家族になったのでした。

お家に来て・・・・

特定の誰かにすごくなつくとか、誰かを見て喜ぶとか言うふうでもない。

いや、それは新しい家に来て慣れてないだけなのかもしれない。

散歩に行こうとするも家の前から動かない。

そうかと思えば行った先で座り込んで帰って来ない。

たった1キロ以内の散歩に3時間かかって帰ってくる有様。

車に乗せて散歩に連れて行くと帰りは車に乗らない。

散歩に行きたいんだか、行きたくなんだか?

そしてそのうちだんだんと「地」が出てくる。

奥さんにはめちゃくちゃなついている。

ところが、僕や娘が近づこうとすると歯を向いて怒る。

僕も娘も噛まれた事は3回以上( ;∀;)

庭の一定の場所で1日中、うずくまっている。

なかなか難しい・・・(笑)

果たしてうちに来て良かったやろうか?

相も変わらず奥さんの事を命がけで守っている。

威嚇される僕と娘は恐怖を感じる。

もしかして室内で飼うのは間違っているんやなかろうか?

って思うほど、普段の生活に不自由を感じることもある(笑)

それぐらい「お母さん命」のシュワルツェ。

そんなシュワルツェが今年の頭ぐらいから、前足を引きずるようなそぶりを見せる。

動物病院に連れて行くのだがレントゲン撮るのも一苦労。

とにかく暴れまくる。

押さえつけてなんとか膝より先を撮影してみるも異常なしの診断。

撮影できなかった肩の辺りを触診しても痛がるそぶりを見せない。

なので、経過観察。

それでもやはり痛がるのでまた診察に行く。

やはり異常は見られない。

痛み止めで何とか経過観察。

こういうことを何回か繰り返した。

ある日、あまりに痛がるのでかかりつけの獣医さんに行ったら紹介状を書いてくれた。

紹介状を持ってりんくうタウンにある大阪公立大学に詳しい検査に行った。

レントゲン撮影をした。

所見はもしかしたら骨肉腫ではないかと言う残酷な宣告だった。

頭の中が真っ白になった・

「改めて精密検査をしましょう」と言うことで、

翌週に全身麻酔をしてMRIの検査を行うことにした。

 

つづく・・・