原付はスリルのある乗り物です。

首も肩もかなり調子が悪い。
嫁は昨日、腰が痛くて立てなくなったらしい。
ほんまに早く治ってくれんかな・・・

午後から事故の一報。
お客様とのアポイントが夜に取れたので伺うことにした。
代車が全部出ばらっていた上に営業車まで代車に出てしまっていので、
原付で御客様のご自宅の松原市まで行くことにした。

原付、ほんまに怖い乗り物やね。
駐車スペースにも困らんし、便利って言えばすごく便利な乗り物なんだけど、
なんせすごく怖い。
大きい通りで車がビュンビュン飛ばしている道路を走るとこんなに怖い乗り物はない。
70歳を超えるうちのお母ちゃんなんかはいつも原付で活動しているけど、
そろそろやめてもらわんといかんわな。

打ち合わせが終わってお客様に「失礼します」と颯爽と帰ろうとしたとき、
原付のエンジンがかからない。
キックを踏めども踏めどもエンジンがかからない。
「失礼します」といってから数分、お客様は心配そうに横に立っているし、
僕は汗をかきながら必死でキックを踏んでいるけど、エンジンがかからない。

あまりに気まずいので再度「失礼します」と言って原付を押してその場を離れた。
少し離れた場所でかぶっていることを予想してアクセルに触らないでキックを踏んだり、
またその逆にアクセルを開けたりしながらキックを踏んでもエンジンはかからない。
ガソリンが来てないのかとバイクをゆすったり傾けたりしてもエンジンはかからない。

押しがけでエンジンを掛ける方法はないものかと、
原付を押しながら走ってキックを踏んでもエンジンはかからない。

そうだ!!メカに詳しい店長に電話してみよう。
「うーん・・・ひたすらキック踏むしか方法はないですね」
偶然、店長も外出した帰りのようなので、この場に寄ってくれることを期待したけど
「僕が行ってもキック踏むしか方法はないですし・・・」
そらそうや、この場は1人で解決しよう。
「そっちまで行きましょうか?」
いや、何とかするわ。

と言ったものの、かなり途方に暮れた。
トボトボとバイクを押しながら学生時代、ガソリンを入れられなくてバイクを押して帰ったことを思い出した。

でも、やはり10km以上ある道のりを原付を押して帰る訳にも行かないので
コンビニの駐車場で再びエンジン始動にチャレンジ。
でも・・・予想通りかからない。
コンビニに出入りするすべての人が僕を笑っているようでかなり心が折れた。

それでもひたすらキックを踏み続けた。
時間がどんどん過ぎていった。
心もどんどん折れていった。
やけくそになってアクセル全開のまま、キックを踏み続けた。
すると・・・・
プスプスと調子の悪い音と白煙を噴きながらエンジンがかかった。
寒さと心細さと不安が解消されてホッとして涙が出そうになった。
それでようやっと無事に帰って来れました。
S鍋がのんきな顔をして仕事しているのを見た途端、なんか安心して体の力が抜けました。

予断が長くなりすぎたので保険会社との交渉の話は明日にします。
ちょっとだけ報告をすると、今日、担当と話をしたのですが、
本当に信じられない発言が延々と繰り返されたのです。
詳細は明日以降・・・・