プロ意識

ある団体の記念式典に行った。
来賓の挨拶、乾杯、そして記念行事、式典は滞りなく進んでいった。
お酒も料理も美味しく、記念式典に相応しく、
非常に和やかな雰囲気で進行していたのだが、
ここから少し残念なことがあった。

余興で来ていただいた女流落語家。
せっかく来ていただいたので失礼のないように、
一生懸命、そのお話を聞いていたのだが、
早口で聞き取りにくくて、しかも話が面白くない。

そのうち、会場全体が退屈してきたのか、
話を聞くことそっちのけで会話をする人たちが出始めた。
会場全体がざわざわとなってきた。

すると女流落語家、
「あのね、人が話してるときはちゃんと聞いて。
こっちも来たくて来てるんとちゃうねん、
堺の人たちがこんな人とは悲しいわ、いつでも帰るで」

ただでさえ面白くない話なのに、会場全体はさらにしらけた雰囲気になった。

女流落語家は気を取り直してさらに話を続けたのだが、
やはり続けた話も面白くなく、会場ではあちこちで雑談が始まった。

すると女流落語家、一番前に座っていた来賓に対して
「あんたがどんなけ偉い人か知らんけどな、
人が話してるときはちゃんと聞いたらどないやねん!!
見てみ、後ろの人はちゃんと聞いてるやろ!!」
と、メインの来賓を捕まえて傍若無人の発言。

会場はさらにしらけた雰囲気に・・・

あのね・・・お金もらって来てるプロでしょ?
自分の話を聞いてもらえないのが悔しかったら、面白い話したらエエと思うんです。
それを棚に上げて逆ギレはよろしくないです。
ごっつい、雰囲気悪くなったやん。

目の前で雑談されたら悔しいんやろうけど、話が面白くなかったのも事実。
後ろにいた僕らは最初から仕込みに近い存在。
仕込じゃない一般の人たちをひきつけるような面白い話がほしかったな。
サプライズさせたらエエと思うんです。

僕らの仕事もおんなじですわ。

どんな仕事もお金もらっている以上、プロ意識は大切です。