ドリームチーム

こんばんわ、今日も暖かかったですね。
なんでも週末の最高気温は18度とか・・・?
倉庫にためてあるスタッドレス、売れないですね・・・

さて、今日はソフトの話です。
申し訳ないけど今日はお休みさせていただきました。
今年は地域の子供会のソフトボールチームの監督をさせていただいてます。
子供会のチームだけど、地域のみで活動しているのは寂しいので
積極的に大阪府や近畿の大会に出るようにしています。
このことで地域の役員さん、保護者の方からは沢山の批判を戴いているのですが、
僕自身は子供たちだけでなく、それに関わる大人も色んな経験していただけたので、
ソフトボールの素晴らしさをより理解いただけたのではないかと勝手に思っております。

今回の大会は実に意味のある大会でした。
というのも今回は地域始まって以来の連合チームだったからです。
僕が住む地域は大阪のベッドタウンで昔は日本一のマンモス校。
子供の数も大変多かったので、一つの小学校に対して子供会が4.5個。
ソフトボールのチームも多数ありました。
しかし、昨今の少子化に伴って子供会の数も減少し、
ソフトボールのチームも1年生まであわせてやっと15,6人という状況になってきました。
大人の努力もあって何とか各チーム運営を維持してきたのですが、
各チームとも戦力はダウン、外部の大会ではとても通用しなくなりました。

うちのチームは怪物君がいるのでなんとか外部でも戦えたのですが、
彼が卒業すると著しい戦力ダウン。
来年はメンバーの頭数は揃うものの大きなの大会ではまともに試合を出来るレベルではなくなります。

大阪市内なんかに行くと、各地域とも子供の数も少ないので
各小学校に一つのチームとか、各子供会連合のチームで大会に出てきます。
年末にうちの地域もなんとか将来の為にも連合チームが出来ないものかと考えました。

そこで周りに相談しました。
すると最初は案の定「難しいやろう」という答えが大半を占めました。
難しいって何が難しいんやろう?
どこの地域でもやっていることなのにこの地域では何で難しいんやろう?

こういう言葉を聞くと意地でも実現したくなります。
「難しい」というのは正確には実現が難しいのではなくて
それを実現するために大人を動かすのが難しいってこと。
実際はやろうとしたらそんなに難しいことでもないのに
大人同士が綱引きして実現しようという動きがないこと。
もっと簡単に言えば、各町、なぜか仲が悪くて一緒にやる気運がないことです。

でも、子供たちは一緒の小学校に通う仲間たち。
普段は違うチームでも、年に1回の大会ぐらいは同じユニフォームを着て
6年生の最後の大会を同じ目標に向かって一緒に試合に挑めないのかと考えました。
また、地域の大人たちにもいろんなチームを見てもらって
ソフトボールの素晴らしさを理解してもらうのが目的でした。

年末から積極的に動きました。
「これがこうだから無理」
「こんなことが難しいから無理」
消極的な意見は相変わらず目一杯出ましたが、
子供たちにソフトボールを楽しんでもらうことに異を唱える大人はいませんでした。
何回かの話を経て1大会限りの地域の連合ソフトボールチームは実現したのです。

早速、1月から地域のドリームチームの合同練習が始まりました。
数回の練習を経て行った練習試合は連戦連勝でした。
「これは大阪府でもそこそこいけるかな?」という手ごたえを感じました。

2月1日、114チーム参加の蓮池サヨナラ大会は始まりました。
子供たちは最初は緊張していましたが、なんとか1次予選を無事突破しました。
1次予選を終えて子供たちに
「楽しかった?」と聞くと
どの子供たちも口をそろえて
「楽しかった」
と言ってくれました。

もう、これで十分なんですが、こうなると欲も出てくるものです。
2次予選を突破すれば決勝トーナメント。
何とか2次予選も勝ちたいです。

ラッキーにも2次予選の組み合わせは大阪のビッグネームとは当たりませんでした。
これは勝てるかも・・・?
いや、勝てるだろう。

2次予選1試合目。
相手チームは見たこともないチームだったのですが、
1次予選は無失点で勝ち上がって来た好投手要する大阪市内のチーム。
それでも2点取れば何とか勝てるだろう。
そんな思いがあったのですが、なかなか相手の投手を打ち崩せません。
0-0の展開がしばらく続いたその時、うちの怪物君、ライトオーバーのホームラン。
誰もが勝ちを確信しましたが、その裏になんと同点ホームランを被弾。
試合は1-1の引き分けに終わりました。

それでも次の試合を大差で勝てば2次予選は得失点差で突破。
おまけに対戦相手投手は比較的スピードのないピッチャーです。

しかし・・・・
子供たちはガチガチ・・・
初回からエラーが3つ続いて2失点。
なんと序盤から追いかける展開になりました。

でも、何とか追いついてくれるだろう。
こんな思いもつかの間、相手は着実に加点し、最終回までのスコアは4-2。
それでもこのイニングの攻撃は上位打線、負ける気はしませんでした。

思ったとおり、チャンスはやってきました。
1アウトから1番バッターが出塁し、2番アウトの後、3,4番がフォアボール。
2アウト満塁で5番バッターのうちの息子です。
この子は体は大きいけどチキンハート。
先月の大会でも最終回1点ビハインド2アウト満塁のケースから三振を喫してます。
「頼むからこんな場面で周ってくるな」
親としてはそんな思いもありましたが、前の打席のホームランが効いたのか
相手投手もストライクが入らず、押し出しのフォアボール。
これで得点は4-3の1点差。

打席に入るバッターは普段は違うチームの強打者。
「結果はどうでもエエ、後悔せんように・・・な」
そう声をかけて送り出します。

緊迫する場面、カウントは1-2やったかな?
鋭いスイングから放たれた強烈な打球はなんとショート正面へ。
万事休す、試合終了。
最後のバッター、試合が終わってから泣きじゃくってました。
普段異なるチームで戦っている他のみんなはその子の肩をポンポンとたたいてました。
歴史的な合同チームは2次予選敗退で大会を終えました。

悔しかったんやろうけどみんな清々しい顔でした。
僕の個人的な思いで無理やり実現させたドリームチーム。
いろんな横槍は入ったけど、本当にやってよかったです。
協力してくれた大人にも感謝です。

試合が終わってから
「みんな、楽しかった?」
うん、楽しかった。

いや、俺もめっちゃ楽しかったで。
ありがとうな。