ありがとう、チュウケン

果たしてこれが現実なのか・・・・

チュウケンこと本名=ムック五郎は皆様の応援の甲斐も空しく、
本日14時に3年半の短い生涯を閉じました。

土曜日の未明に突然の嘔吐、下血。
早朝にも関らず、堺市北区のオシバ動物病院の先生が見てくださいました。
一旦は回復の兆しを見せたものの、
本日、肝不全、腎不全を併発し、天国へと旅立ちました。

チュウケンが我が家に来て1年半、色んなことがありました。
昨年の4月に泉佐野警察に拾得物として届けられていたチュウケンを
僕と娘が勝手につれて帰ってきた時、
嫁はたいそう怒っていました。

泉佐野警察で保護されていた時のチュウケン

娘がずっと「犬がほしい」と言っていたのを最後まで反対したのは僕。
コーギー、ブルドック、シェパード・・・・・
家族が飼いたがっていたのを最後まで反対していたのは僕。
でも、実家からいなくなった犬に似ているからと言って
このたいそう貧相な雑種を勝手に連れて帰ってきたので
「何でこの犬なん!!!????」と怒られました。

でも、チュウケンが家にいついてからというもの、
一番可愛がっていたのも嫁さんでした。
台風の日も雨の日も散歩に連れて行きました。
夜中でも雨の音がすればすぐに飛び起きて家の中に入れていました。
家の中でペットを飼うのが嫌いな僕もそのうち、
チュウケンが家の中にいるのが当たり前になってきました。

フィラリアの保菌者というのが発覚したとき、
「この子はいつ死ぬか分からない。だから何でもしてあげよう」
と、嫁はチュウケンにして上げられることは何でもしました。
警察から連れて帰ってきたのは僕と娘だけど、
犬は正直なもので一番可愛がってくれる嫁にすごくなついていました。

思い出は数え切れないぐらいあるけれど、
警察署で運命が消えかけていたチュウケンをうちの家族が救ったのではなくて、
いつも嫌な顔一つせずに迎えてくれるチュウケンに救われていたのは
実は僕達家族だったのかもしれません。

チュウケンは今、僕と同じ部屋で綺麗な姿のまま目を閉じてます。
今となってはこうなった原因が分からないです。
本当はお前の運命はもっと早くに終わってたのかも知れんけど、
それを僕達家族のためにこの1年半、
病気を抱えていたのに頑張って笑顔を振りまいてくれてたんやね。

娘と必死で作った犬小屋、とうとう一度も入ってくれへんかったよな。
結構、高かってんで。
汗かきながら必死で作ってんで。

ほんまに辛いわ。
メチャクチャ辛い。
3日前には普通に過ごしていたのに、
何でこうなったのか未だに現実が飲み込まれへん。
息子はまだ「死んだ」と言う事実を認めたくないよう。
きっと、明日になってチュウケンを火葬したら実感するんやろう。

すごく悲しくて辛いけど、たった1年半という短い間でも
チュウケンと一緒に楽しく過ごせたことがすごく楽しかった。

でも、多分、これで終わりじゃないと思う。
数ヶ月もせんうちに、毛が茶色くてモコモコの子犬が、
知らん間に犬小屋に入っているような気がする。
チュウケン、それがお前なんやろうな。

支えられていたのは私達の方。
お前の子犬時代のことはもちろん知らんし、
年老いてからの生活も一緒に出来なかったけど、
短い間やったけど本当に楽しかったわ。
ちょっと他の犬より人生終わるのが早かったけど
まあ、僕らとはこれからも一緒やで。
チュウケン、本当にありがとう。
本当に、本当にありがとう。