おばちゃん、お疲れさま。

明日はある人のお葬式に行く。
その人は遠い親戚。
先日、他の親戚が連絡しても電話に出ないので
心配して家に行くと、亡くなっていたらしい。

僕は普段はほとんど親戚付き合いはしない。
でも、その人のお葬式には行こうと思う。
なぜかと言うとうちの母親がメチャクチャお世話になったから。

繊細なうちの母親、心が折れると突発的には何をするか分からない。
しかし、その人は母親を早くなくしたうちの母親の親代わりになって(ややこしいかな?)
いろいろな面で支えてくれた。
うちの母親が今まで何とか生きてこれたのはその人のおかげかもしれない。
だから、明日は明るく送り出してあげようと思う。

その人の家には4,5回しか行ったことがない。
小さい頃に1,2回、大人になってからはやはり2,3回。
でも、小さい頃に行った時の鮮明な記憶がある。

その家は当時としてはわりとお金持ちの家だった。
家の屋上にゴルフ練習場がある家だった。
僕はその家の屋上で他の親戚の子供と一緒にゴルフボールで遊んでいた。
その時、誤ってゴルフボールをネットの外へ放り投げてしまった。
その光景を見ていた、別の大きな子供が僕に向かって
「もう一つ、外へ投げろ、でないと今投げたボールのこと言うぞ」
その後、僕がボールを投げたのかどうか覚えていない。
今回はその人の死によってなぜか小さい頃の記憶が突然甦った。

僕は子供の頃、その人に対して「中肥満のおばちゃん」と言っていたらしい。
その人はたいそうその表現が気に入ったらしく、
大人になっても、会うたびに何度もその話をした。
晩年は心臓を患って「細いおばちゃん」になってしまったが、
僕にとってはいつまでも「中肥満のおばちゃん」
波乱万丈の人生だったけど安らかに眠りについて欲しい。

湿っぽいのが嫌いな人だったイメージがあるので
せめてこのブログだけでも楽しい話をして終わろうと思う。

数珠が見当たらなかったので、100円ショップに行って買ってきた。
ネクタイと葬式用の扇子も買った。
〆て315円。なんという安さだろう。

ふと、この数珠にまつわる話を思い出した。
嫁のおばあちゃんのお葬式に行った時のこと。
その時もこの数珠でお葬式に出かけた。
お葬式は地元の自治会館。
椅子ではなく、床に着座してお坊さんの読経を聞いていた。
読経も終わりに差し掛かった時、100円ショップで購入した僕の数珠、
糸が切れて数珠のタマが床一面にコロコロ・・・・・
お葬式の悲しい場面で皆、笑いをこらえるのに必死だった。

ポケットに何か入ってたらどうもゴニョゴニョ触る癖があるので
明日はあまり数珠を触らんとこう。