鉄の鎧

今日は朝から広島県の福山までレガシィの納車。
元々の走行が100kmと新車同様の車だったのと引取りの車があったのとで
「ならし」も兼ねて自走で納車する運びとなった。

E型プッシュスタート付きのGT、2000回転前後で福山まで280kmのドライブ。
渋滞を避けるために6時過ぎに大阪を出発する。
幸い、阪神高速から中国道、山陽道に至るまで渋滞は皆無。
260ps、でも2000ccのレガシィ。
高回転域のパワーが自慢のエンジンである。

インテリジェントモードにして、回転を抑えて走ったらどうなるのだろう?
自分にとっても興味深い実験。

平坦な道では2000回転でも95km/h近くのスピードは出る。
ただ、この回転域で走るとレガシィであってレガシィでないような感じ。

メータに表示される燃費は100km走った時点で14.0km/㍑。

レガシィのターボと言えば=燃費の悪い車の代名詞だったのも昔の話。
「こうなったら福山まで14.0km/㍑を維持して走るぞ」

と、思ったのもつかの間、アップダウンの多い山沿いの高速道路では
回転数は維持できても、スピードが出ないため、
ある程度、アクセルのオンオフを余儀なくされる。

昨晩は遅かったので龍野西のサービスエリアで休憩を取る。
コーヒーでも飲みながらタバコを一服・・・・
と行きたかったけど、喫煙スペースは
この広いサービスエリアのほんの一角に設けられているだけ
座る椅子すらない状況。

1分ぐらいで吸い終わって車に戻る。
「吸う人の権利」までは言いません。
運転して疲れているんです。
せめて椅子ぐらいは・・・・

サービスエリアを出たレガシィは山陽道の左車線をひた走る。
右側をどんどん追い抜かしていく車種に注目していると、
やけにトヨタ系のバン=プロボックスやサクシードが多いのに目が行く。

1500ccのあのエンジンであれだけのスピードを出して、
長距離を走るのはドライバーの疲労度にもかなりの影響を及ぼすに違いない。
以前から思っていた「法人商用車(中古の)ワゴン車化計画」を
働く人たちのためにも一刻も早く実行に移さなければならない。
でも、エライよな・・・・

余計なこと考えてたら眠気もどっかに飛んでいく。
ストレスに感じそうな法廷速度遵守走行も、
リッターあたり14kmを維持しようと気にしてたら
しんどい感覚はどこかに行ってしまって、
それはそれで楽しささえ覚える。

やがてたどり着いた福山の陸運局。
メーターパネルに表示される平均燃費は・・・・13.6km/㍑。
うーん、惜しい・・・

でも、こうして走ってみるとレガシィらしくはないとは言え、
同じ排気量の他の車と比較しても燃費は遜色のあるものでもないし、
むしろフル4WDと考えたら拍手物ではないだろうか?

陸運局でレガシィを引き渡した時、たくさんのお褒めの言葉を頂いた。
ありがとうございます。
これがあるからこの商売、やっていけるんです。
帰りにお土産までいただきました。
お買い上げいただいただけでもありがたいのに、
色々と気を遣っていただき本当に申し訳ありません。

帰りは回転数のことは気にしなかったけれども、
同じぐらいのスピードで帰った。
行きは気にならなかったM3やS55も、
帰りのカリーナに乗っているとすっと道を譲ったりして・・・

同じ90km/hでもレガシィなら
「ほんまはこんなもんとちゃうで」
帰りの車なら
「これで一杯、すぐに譲るからケツまくんな」

やっぱり、鎧は大切なのです。