南紀勝浦旅行記②

遅まきながらネットで太地や勝浦の情報調べてみると
僕が知らんだけで美味しいマグロ屋さんはあるみたい。
次回は必ず、事前に調べて行ってみるとしよう。

さて、ピストン運動?している旅館のバスに乗り込もうとしたときのこと、
先に乗り込んだ僕は気付かなかったのだが、
どうやら娘がバスのドアに挟まれたらしくて嫁がすごく憤慨している。
運転手にクレームをつけると「ああ」とひとこと言っただけで
バスのドアを再度開けて済ませたようだ。
娘は「足がイタイイタイ」と言いながら足をさすっている。
バスを降りて旅館への渡船に乗ってからそれを聞いた僕、
今さらバスの乗り場に戻ってクレームを言うわけにも行かない。
だが、旅館に着いてから旅館の人に事実は伝えておこうと思った。

チェックインの手続きの後、娘がバスのドアに挟まれて怪我をしたこと。
そしてその事実について運転手からの謝罪がなかったことについてフロントで伝えた。
まあ、それでどうこうしようと言うつもりはなかったのだが、
ミスは仕方がないとしても、その後の態度について問題があることに対しては報告しておいた。

副支配人からの謝罪を受け、気持ち的には落ち着いた。
その後、部屋に案内された。
さすがは普段10,500円の部屋。
二間続きの部屋だったが、7階建ての建物の2階の部屋で壁の所々はひび割れて、
トイレの手洗いはなんて言うんだろう?あのジャーって出るやつ。
風呂場に関しては年代物のタイル張りの浴槽だった。
多分この部屋は普段、宿泊客を入れる事がないという事がすぐにわかった。
何よりもそのカビ臭さが、普段人間が入ることのない雰囲気を醸し出していた。

まあ、でも仕方がない。
お盆直前に予約してここに来れただけでもラッキーとしなければ・・・
この部屋で寛ぐ気はしなかったので、ビールを呑んでホテル周辺で釣りをすることにした。
ホテルで釣竿を借りて釣り場に向かって歩いていると
後ろからホテルの支配人が追っかけてきた。
「この度はバスの運転手がご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。
つきましてはお詫びの気持ちというほどでもないのですが、
元々希望されていたお部屋にキャンセルが出ましたので案内させていただきます」
娘の怪我を出しにして部屋のグレードアップをしてもらうのは気が引ける。
何よりもこの申し出をそのまま受けるとなんだか「ヤカラ」を言ったようでイヤだった。
だから、丁重にお断りしてみたものの、
「それではこちらの気持ちがすまない、お怪我の件については病院を手配します。
ただ、ご気分を害されたことについては、楽しい旅行を台無しにされることのないように
せめてお部屋だけでも気持ちを受け取ってください」
そこまで言われては断る理由は何もないので、部屋を移動させていただいた。

移動した部屋は最初に僕が希望した部屋で、満足のいくものだった。
トイレも風呂もきれいだった。仲居さんのランクも明らかに違った。
最初に希望したとおりの部屋だから、料金はその部屋の料金を支払うことを申し出た。
しかし・・・・
「お申し出はありがたいのですが、食事のプランの変更が間に合いません。
従いまして、予約どおりのプランで結構でございます」
僕達家族は娘の名誉の負傷のおかげで17,000円の料金(普段は10,500円、しつこいってか?)で
この旅館で最高の部屋に泊まる事が出来た。
気分がいいのでビールを呑んだ。

食事場所はレストランだった。
僕は部屋食が嫌いなのでレストランに移動すること自体はなんてことはない。
でも、食事のメニューは予想通りのものだった。
小学生の息子は子供料金なので子供用のメニューが出ると思っていたのだが、
予想に反して大人用のメニューの数品を端折っただけのものだった。
これでは子供の食べるものがないのでメニューにあった肉料理を追加オーダーした。
すると・・・・
「出来るには出来ますが、30分以上かかります」との返事。
30分?それなら食事が終わっちゃうじゃん。
肉料理は諦めることにした。

まあ、それでも楽しくビールも食事も進んで最後のご飯を食べようとした時、
他のテーブルに出ている吸い物がうちのテーブルにだけ出ていないのに気付いた。
係りの人を呼ぼうにも一番奥のテーブルでなかなか近くに人が来ない。
待っていられないのでご飯だけを食べ、食事を終えた。
するとしばらくして仲居さんがデザートを持ってきてくれた。
仲居さんに「お吸い物は付いていないのですか?」と質問すると
「あ、そろそろタイミングかなと思って聞きに来たのです」
って、あんた、デザート出しとるやないかい?
まあ、いまさら吸い物を食べる気もなくなったのでレストランを後にした。

このホテル、風呂は素晴らしかったです。
特に海に面した露天風呂が素晴らしい。
でも、男は悲しい生き物です。
下の階が男風呂、上の階が女風呂になっています。
男風呂のほうが突き出しているので下の階の端っこからは
上の階の端っこに来た女の人が立ち上がったりするとチラッとその姿が見えるのです。
この、偶然端っこに来た、しかも偶然立ち上がった女の人を一目見ようと
男の入浴者もベストポジションを確保して花火も見ずに
上の女性用露天風呂を見ようと必死になるのです。
しかも、ずっと見る勇気はなく
「いや、僕は偶然このポジションにいて偶然上を見たらあなたがいたんですよ」と
あくまでも偶然を装うのです。
誰が見ても必死で見ているのにね

ちょうどこの日は対岸の太地町の花火大会。
露天風呂の女の人は花火を見ようと風呂の端っこに集まります。
しかし、女性の入浴者も下の男風呂から男性の入浴者が必死になって上を見ているので
まさか、見えるのが分かっていてわざわざ立ち上がるようマネはしないです。
たとえ偶然立ち上がったとしても夜なので見えるはずはないのにね。
露天風呂に入っている男性のほとんど全員が花火よりも、
女性の露天風呂が気になって仕方が内容なのでちょっと笑ってしまいました。

え?僕?
ほとんど全員のうちの1人だったりして
風呂から上がってビールを呑んだらやっぱり美味かった

あまり長くなっても面白くないのでこの辺で・・・
明日は最終編です。