大阪ドーム

春休み、子供達をどこにも連れて行けなかった。
最終に連休を取って温泉でも・・・と思っていたのだが
結局、僕と子供たちとのスケジュール合わず、
温泉1泊旅行は実現することがなかった。

それでも、昨日は午後からちょこっとサボって
下の子と遊びに行った。
まずは一緒にバッティングセンターに行った。
久しぶりに行ったバッティングセンター、
子供に遊ばせるはずが、僕の手の皮がめくれるほど
自分で打ち込んだ。

3時ごろ、遅めの昼ごはんを食べた。
「ハンバーグが食べたい」と言っていたが、
吉野家の看板を見つけると、
「俺、吉野家の焼肉定食もええなあ」となって
急遽、309号線沿いの吉野屋に入った。
息子は焼肉定食、僕は豚の生姜焼き定食を頼んだ。
もちろん、二人ともご飯大盛りで。
ご飯が大盛りになると、おかずが足りなくなるので
牛皿特盛りも頼んでしまった。

目の前に並んだ焼肉定食大盛りと牛皿特盛に
僕の生姜焼きを3切れ、プラスしてあげた。
小学5年生の息子、ニコニコしながら完食

その後でSCA(スポーツ&コンディショニングアカデミー)の
申し込みに行った。
そこでは春休み中の野球少年たちが大勢、汗を流していた。
息子はもうすでに自分が上手くなったような感じで
「早く行きたい」を繰り返していた。

時間は4時半、そこから大阪ドームに行った。
試合はオリックスー千葉ロッテ。
甲子園と違って普通にチケット売り場でチケットを購入できた。
当日にチケットを購入しても前から3列目。
大阪の中心地にあっても、ローカルな雰囲気です。
ロッテのバレンタイン監督が
スタンドのネット越しにサインをしていたので
球場に入る前に買ったサインペンで息子もサインをしてもらった。

試合開始10分前になっても空席がやたら目立つ。
開幕間もないというのに、とにかく観客は少ない。

何の盛り上がりもないまま、試合は始まった。
甲子園とはえらい違いだ。
甲子園なら例え負けていてもお祭り騒ぎ。
異常に盛り上がる周りの人と同化してテンションは上がる。

でも、大阪ドームは違う。
やたらとお腹が減り、おしっこがしたくなる。
いや、正確には試合よりもそっちの方が気になるのだ。

こんなにも客数の少ない大阪ドーム、
1試合で「一体いくらの赤字が出るんだろう」と、
余計な心配をしてしまう。
中村ノリも新庄のように動員のことも気にすれば、
ずっと大阪に居ることが出来たのに・・・・・

試合はズレータの豪快の一発でふたを開ける。
でもその後は地味な展開。

ゲームの行方よりも、ロッテの選手が守りが終わった時に
スタンドに放り入れるボールが気になる息子、
何度もグローブを差し出すもなかなかボールは取れない。

そんなこんなで試合は終盤。
だんだんと退屈してきた息子、「あそこに行こう」
と、外野のレフトポール際の5階席を指差す。
「あそこに行ったらホームランボール取れるやん」
外野のポール際の5階席は内野自由席に入るので
外野自由席と違って料金が高い。
にもかかわらず、位置は完全に外野の5階にあるので
双眼鏡でも持参しない限り、試合はあまり見えない。
だから、当然のごとく、誰も座っていない。

なるほど、そこにホームランボールが飛び込めば
他の客と奪い合うことなく、ボールをゲットできるのだ。
「でもさあ、この2チームであそこまで飛ばすやつおる?」
「次の回、ズレータに回るやん」

試合の終盤8回表になって僕等は外野の5階席に移動した。
外野の5階席から見るグランドはなんとなく臨場感がない。
果たして、こんなところにホームランを飛ばす選手が居るのか?
ゴルフのドライバーを持ってきても無理ではないか?
と、思えるほどの遠さである。

いや、しかし、テレビで見ていると、
たまーに、ここらへんまで飛ばす選手が居る。
身長2m超、体重110k超のズレータなら軽く飛ばすかもしれない。
おまけに今日はここまで4安打と調子がいい。

ところが、8回表のロッテの攻撃、
ズレータまで打順が回ることなく、攻撃を終えてしまった。
再び退屈してきた息子、「アイス食べたい」と言い出したので
5階外野席を後にし、アイスを買いに客席を出た。

アイスを買って客席に戻ると、
ロッテの誇るセットアッパー、薮田が登板していた。
「薮田が投げるんなら内野まで戻ろう」
と、僕と息子は元の内野席まで戻った。
間近で見る薮田の投ずる球は素晴らしかった。

が、1人ランナーを出して迎えたオリックスのラロッカ。
薮田の投じたボールは危険球スレスレのボール。
ラロッカは仰け反って避けた。
これで闘志が点いたのか、次の球をフルスイング。
はじき出されたボールは
大阪ドームの天井に当たろうかというほど高く舞い上がって、
なんと先ほどまで僕等が陣取っていた
レフト側5階外野席に到達した。
・・・・・・・・・・・
息子を見ると、なんともいえない虚脱感が支配しているように見えた。
でも、自分が「アイスを買いに行こう」と言ったことが
原因になったことが分かっているので
無理に怒りと情けなさを押さえつけているようだった。

試合はオリックスがそのまま逃げ切った。
試合が終わって球場の地下の駐車場から車を出すのも
待つことなく、スムーズに出せた。

帰りの車中、息子はまだ悔しそうだった。
悔しそうな息子をなだめるため、
「よし、お風呂に行こう」と健康ランドに行くことにした。

健康ランドで家ではいるのと同じように息子の体を洗おうとした。
「俺、恥ずかしいから自分で洗う」
5年生になった息子は、僕に洗ってもらう事を恥ずかしがった。

いろんなお風呂に入って、広間で休憩して健康ランドを後にした。
春休みはどこにも連れて行けなかったけど、
この日、半日で息子には堪能してもらえたと思う。

家に帰ると10時40分を過ぎていた。
居間にはムスメが居た。
塾なので一緒に行くことが出来なかったのだ。
ムスメになんとなく申し訳なかった。
今度はおねえちゃんも一緒に行こうな。
(ドームでなく、甲子園な)