学校でうんこしてなぜ悪い?

お食事中の方はすんません。

数年前、このテーマをテレビで浅草キッドが取り上げていたときに
甘酸っぱい思いがこみ上げたのは私だけではないだろう。

授業中、ヤツは突然やってくる。
朝飲んだ牛乳のせいか?
取りあえずは我慢できるだけ我慢する。
休み時間まで我慢する。
授業なんて耳に入らない。
歯を食いしばって我慢し続けて、やっとのことで休み時間。
走ると、漏らしてしまうかもしれないので、早歩き。
トイレまでの数十メートルが果てしなく遠い道のりに感じる。

必死の思いで辿りついたトイレ・・・
そこには多くの友達が用を足している。
そうなると大のほうに入る勇気がないので
したくもない小のほうで用を足し、
脂汗を出しながら、トイレを後にする。

しばらくトイレの周りで人が去るのを待つ。
女子には分からないかも知れない。
男子は大のほうに入ることが、どれだけ勇気の要ることか・・・
昨日までのヒーローがいきなり奈落のそこに落ちる。
ウンコマンなどとあだ名をつけられてしまうかもしれない。

色んな余計な考えが頭をめぐる。
お尻の緊張感を感じつつもマンモス校のトイレからは
人影が消える様子はない。

やがてチャイムが休み時間の終わりを告げる。
仕方なく教室に戻り、机の前に座る。
すると不思議なことに便意は少しだけ治まってくる。
(このまま、家に帰るまで治まってくれれば・・・・)

でも、願いも空しく、残酷にも第二波はやってくる。
第一波と違ってお腹の痛みも伴うほどの猛烈な便意。
顔が紫色になるのを自分でも感じる。

もういてもたってもいられない。
最悪の事態は避けなければならない。
出来ることならこの場から姿を隠してしまいたい。
でも、このときばかりは現実逃避は許されない。

そうこうしていると、やがて先生が僕の異変に気付く。
「yoshi、どうした?目に涙、たまってるぞ」
クラスの友達はすでに何が起こっているのか察しているようだ。
「は、腹が・・・・」
先生は僕のその言葉を聞いて
「早く言って来い」と優しく声をかけてくれる。

トイレに座りながら、
(なぜさっきの休み時間に済ませておかなったのか)と、後悔する。
授業中に行ったことで、
男子ばかりかクラスの女子にまで知られることになってしまう。

教室に戻る。
クラスのみんなが白い目で見ているような気がする。
でも、そんな思い過ごしも数十分。
次の休み時間が始まる頃には何事もなかったように遊んでいる。
こんなことならギリギリまで我慢することなく、
始めから堂々とトイレに行っていればよかった。

あの頃はなぜあんなにうんこが恥ずかしかったのだろう?
どんな綺麗な芸能人でもどんな偉大なスポーツ選手でも
当たり前のように毎日する行為なのに・・・・

大人になると、快適な毎日のために
繊維質などを積極的に摂取し、
より多くのうんこを出そうと努める。

「今からうんこしてくるわ」
今では、僕なんかはわざわざ宣言してトイレに行く。

みんな、我慢しないで学校でうんこをしよう。
朝、家で済ませて来ても、学校でしたくなることもあるよね。
だって、人間だもの。