おねいさんのお弁当

今日は何とかB4を2台買えた
相変わらず相場は高いけど、もうちょっとで落ち着きそう。

朝から店長が車検に行っていた。
車検が完了したのが12時前。
店長から「昼ごはん、何がいいですか?」との電話。
「なんでもエエけど美味いもん買ってきて」と、
簡単そうだけど、彼が一番困る注文。

昼ごはんをこよなく愛する私は、
会社での最大の楽しみを
まずくて出来損ないのお弁当で済ますのは許せない。

まあ、そうは言っても、たかが昼飯、
店長にプレッシャーをかけるのはちょっと可愛そうなので、
「おねいさんのところで唐揚げ弁当買ってきて」と指示。
お店とメニューまで明確にしていれば彼も悩むことはない。

おねいさんのお弁当
ご存知ですか?
いや、別におねいさんが作っているわけではないんです。
それは綺麗な、物凄く綺麗なおねいさんがいるお総菜屋さん。
僕が知りうる、現存する生物の中では
もしかして、いや、紛れもなく一番綺麗なおねいさん。
どんな芸能人よりも、どんなモデルさんよりも綺麗なのです。
僕はそこのお弁当を食べるだけで幸せになってしまうのです。

そこのお総菜屋さんの前は時々通ります。
おねいさんが店頭にいないときはガッカリです。
でも、おねいさんが店頭にいるときは
ご飯時じゃなくても、ついお店に寄ってしまいます。

以前、おねいさんがいた時、思わずお店に寄って、
僕「あのー・・・・」
おねいさん「はい、なんにしましょうか?」
もう、天使の笑顔である。
その笑顔からは神々しささえ感じる。
その声を聞くとどんな悩みさえくだらなく思えてくる。

「あのー・・・・・・」
緊張で何にもいえなくなる。
「あのー・・・、適当に見繕ってください」
「はい?」
僕はテンパッてしまってワケのわからないことを言ってしまう。
「何がいいかな?」
僕の緊張を察してか、子供に聞くように優しく聞いていくれる。
おねいさんの天女のような笑顔を見た僕は
「そ、そこにあるもの全部下さい」

その日、大量の冷めたコロッケや玉ねぎのフライを抱えた僕は
途方にくれながらも、ある種の満足感を感じながら
店長の家と自分の家と社長の家にコロッケと玉ねぎフライを配る。

その玉ねぎフライを見た嫁さん、
「何これ?なんでこんなもんこんなにたくさん買って来たん?」
僕は正直におねいさんのことを話した。
すると「あほちゃう?こんなもん、いっこも美味しくないやん!」
と、玉ねぎフライを一口食べただけで箸を置いた。
な、なんちゅう事するねん!
おねいさんの玉ねぎフライやぞ!
(いや、正確には作ってないけど)
アホはおまえじゃ~